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2018年~2022年のエッセー

 2022.04.25 私も この際、変身。
  今年に入り、、歯の治療に通いだした。1本抜けた所をカバーするためにブリッジにしてもらうことにした。前歯で目立つので、隣の斜め向いて生えている歯もついでに整えてもらった。コロナ禍で日本中、いや、世界中がマスクで顔を隠しているご時世だ。
この際、顔の美容整形をする人が増えたとか聞く。変貌する顔をマスクで隠してその隙に変身しようということらしい。
いまさらだけど、私もついでに変身。この長年放置していた斜めに生えた歯のせいで子供のころひどい目にあった。
友達とゴム段飛びをして、顎をしたたかに打ち付け、上唇を切ってしまった。だらだらと血を流して家に帰ると、母親は悲鳴を上げて逃げ出した。何という薄情な親だろう。騒ぎを聞きつけて隣のおじさんが手当をしてくれた。翌日になると、負傷した唇は赤くめくれあがり、たらこ唇になった。しばらく腫れが引かなくて、周囲の友達に「漫画みたいな面白い顔」と散々笑われた。ところで昔の人は歯の治療はどうしていたのだろう。木製の入れ歯があったというけれど、庶民はふがふがと歯抜け状態だったのだろうか?そこまで長生きしない時代だったのか?ともかく、これからは100歳時代がやってくる。きちんと食事をおいしくいただいて元気で過ごしたいものだ。
2021.07.14  袖振りあうも多生の縁。
6月末の日曜日、所要で高槻市へ出かけた。午後には用事も済ませ,1人駅のホームで スマホのフェイスブックを開いていると、
小学低学年らしい男の子が興味を持ったようで、そばに座ってのぞき込んできたので自然に2人で見ることになった。
祖母らしき人が近くにいるようだった。嵐の中でコウノトリが足を踏ん張り、翼を広げてひなたちを守っている動画や、可愛い動物の動画を次々見ていると電車が滑り込んできた。慌てて乗り込む私を追いかけて男の子もピタッと横に座った。
2人で続きを見ながら「今日はどこに行ったの?」と聞くと、「プールに行った」と言う。自分の名札を出して名前を教えてくれて「僕、2年生だよ」という。やがて降りる駅が近づくと男の子は「バイバイ、またね」と言って、私に会釈してくれた祖母らしき人と一緒に降りて行った。その日の朝、高槻市の芥川と大和川の合流するあたりで川遊びをしていた小学低学年の男の子が流されて亡くなったという痛ましい事故があったばかりだ。ニュースを知って孫を持つ身としては悲しく複雑な気持ちだったけれど、袖振りあうも多生の縁というではないか。可愛い男の子との出会いでほんわかとした気分で梅雨空の中、帰宅の途に就くことができた。